チラシの裏の落書き日記

統計とか,研究とか,日常についての備忘録的なもの。

Mplusによるモンテカルロ・シミュレーション覚書2

今回は前回紹介しなかったコマンドなどについて,紹介する。しかしあまり気合が入っていないのでグダグダな感じになっている。

SCALE OF DEPENDENT VARIABLES FOR ANALYSIS

CENSORED,CATEGORICAL,NOMINAL,COUNTオプションが分析の従属変数に利用できる。指定方法は前述したgenerateと類似していいて,「CENSORED = y1(a);」などと指定する。
この指定によって,モデルと推定での変数の扱いが決まる。
独立変数としては,2値あるいは連続値が指定できる。

OPTIONS FOR DATA ANALYSIS

CLASSES, AUXILIARY, SURVIVAL のみがanalysisコマンドで利用できる。

CLASSES

CLASSESはカテゴリカル潜在変数の名前とクラス数を指定する。
これを使うためにはTYPE =MIXTUREが必要。
Betweenレベルのカテゴリカル潜在変数を使う場合には,betweenオプションを使って,宣言をする必要がある。
使い方としては,「CLASSES = c1 (2) c2 (2) c3 (3);」などと指定する。

AUXILIARY

補助変数は分析モデル内では利用されない変数である。
TYPE=MIXUREとともに,AUXILIARYオプションは自動的に3ステップアプローチ(Asparouhov and Muthén, 2014a, b 参照)を実行するために使用される。
詳細はマニュアルp.880-881を参照。

SURVIVAL

このオプションはTIMECENSOREDオプションと同時に使われないといけない。
気が向いたら追記します。
p.881-883

VARIABLES WITH SPECIAL FUNCTIONS FOR DATA GENERATION AND ANALYSIS

WITHIN

「TYPE=TWOLEVEL:」の場合は,個人レベルの変数を「WITHIN = y1 y2 x1;」と指定する。ここで指定しない変数は,within, betweenの両方でモデル化される。
「TYPE=THREELEVEL:」の場合は,「WITHIN = y1-y3 (level3) y7-y9 (level2) y4-y6;」とする。レベル1,3, 2の順に指定することに注意。y1-y3は個人レベルで,レベル1でのみモデル化される。レベル1変数は他の変数に先立ってモデル化される必要がある。y4-y6はレベル1とレベル2でモデル化される。y7-y9はレベル1とレベル3でモデル化される。
あるいは
「WITHIN = y1-y3;
WITHIN = (level2) y4-y6;
WITHIN = (level3) y7-y9;」
などと指定する。この場合には順番は気にしない。
「TYPE=CROSSCLASSIFIED:」の場合には「WITHIN = y1-y3 (level2a) y4-y6 (level2b) y7-y9;」と指定する。

BETWEEN

クラスターレベルで測定された変数の指定。
withinオプションと同様の指定方法になる。

POPULATION, COVERAGE, AND STARTING VALUES

POPULATIONと COVERAGEは前回の記事参照。
また,「STARTING = estimates.dat;」によって初期値を指定することも出来る。

SAVING DATA AND RESULTS

「REPSAVE = 1 10-15 100;」で保存するデータを指定できる。
単一のデータを保存する場合には,「SAVE = rep1.dat;」とする。
「SAVE = rep*.dat;」とすると,レプリケーションの個別のデータを指定できる。

「RESULTS = results.sav;」で各推定結果を利用できる。
しかし,すこぶる使いにくい。outファイルに以下のような出力が得られ,パラメタの順がわかる。(PARAMETER SPECIFICATIONの部分でパラメタの順も得られるので,それを参照する必要がある。)

RESULTS SAVING INFORMATION

  Order of data

    Replication number
    Parameter estimates
     (saved in order shown in Technical 1 output)
    Standard errors
     (saved in order shown in Technical 1 output)
    Chi-square : Value
    Chi-square : Degrees of Freedom
    Chi-square : P-Value
    Wald Test : Value
    Wald Test : Degrees of Freedom
    Wald Test : P-Value
    H0 Loglikelihood
    H1 Loglikelihood
    Number of Free Parameters
    Akaike (AIC)
    Bayesian (BIC)
    Sample-Size Adjusted BIC
    RMSEA : Estimate
    SRMR

推定法にbayesを指定した場合に,全てのイテレーションのパラメタの事後分布のパラメタ値が得られる。
「BPARAMETERS = bayes.dat;」

時系列解析では,ラグを指定できる。
例:「LAGGED = y (1);」
最大のラグは2である。